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オーストリア入国 [旅行]


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日本での用事を済ませ、オーストリアに入国しましたが、今回それが
きわめて厳しくなっている現実に直面しました。

もちろん、新型コロナの感染拡大のためです。

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まずは羽田空港の航空会社カウンターで、渡航目的・渡航資格について
詳細な質問を受けました。民間会社ですから、言葉遣いはていねいですが、
これまでにはなかったくらいパスポートに添付されていた査証をチェック
していました。商用目的や家族の急用で渡航する人たちは、添付書類の内容に
ついて細かに質問を受けていました。カウンターの職員では判断しかねる場合
には、上級職と思われる職員が呼び出されていました。

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こんな調子ですから、たいへんな時間がかかります。
トルコ航空のフライトでしたので、第3ターミナルのCカウンターでしたが、
すべてのカウンターにそれぞれ2人体制で対応していましたが、たぶん人員が
足りないのでトルコ航空職員以外にJALの職員も多数が加わっていました。

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そして、極めつけがオーストリアの入国審査です。
通常の入国審査所に加えて、その直前に新たな仮設入国審査所を4つ設けて、
一人一人の入国審査を行っていました。

一人一人の乗客はどこの国から来たのか、あるいは査証を持っているかいないか、
など当然ですが、条件が異なっていますから、職員はそれらを一覧表をもとに
限られた時間で判断を下さねばならず、きつい職務だと思いますが、
そのストレスからか非常に高圧的でした。

わたしの場合、パスポートとわたしが同一人物であることを確認した後、
「なぜ、滞在するのか?」とまず質問されました。

「オーストリアに家族と住んでいて、査証を持っている」と答えると、
すぐに査証のページを開き、内容を確認していました。
一文字一文字を本当に読んでいるらしく、驚くほど時間をかけて黙って
読んでいました。

その後、「航空券を見せろ」と要求してきました。
イスタンブール経由でしたので、その航空券を見せると、
「日本からの航空券も見せろ。どこかほかの国に滞在はしていなかったか?」
とたたみかけてきました。
ポケットからそれも探り当てて提出して、そこで許可されましたが、
入国審査でこれほど時間を要し、緊張させられたのは初めてです。

機内預けて荷物のタグがついているフライトのチケットはきちんと持っていますが
それ以外のチケットはフライトが終われば用済みですから、ついおろそかに
扱いがちです。紛失していなくてよかったとしみじみ安堵しました。

28日にEU理事会が日本を入域制限対象国としたことを受け、大きく事情が
変化したことが影響している思われます。
つまり、オーストリア政府が日本を検疫上の条件なしで入国が可能な「安全国」
から除外する可能性が出てきたわけです。
(現在、PCR検査陰性証明書は求められません。)

そうなった場合、日本からオーストリアへの入国に際し、職業の目的で渡航する者等の
例外を除き、原則として10日間の自己隔離が義務付けられ、観光目的では入国拒否
されます。この厳しさを味わうと、現場ではすでにそれを先取りしているのではないか
と思われました。

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その後、本来の入国審査所で再び担当官から質問を受けました。
ここでもやはり、「渡航の目的は?」との質問です。
ここでも「家族と一緒に住むため。査証を持っている」と伝えると、そのページを開き、
じっと内容を読み、その後過去の入国・出国記録と照合していたようです。

ここではさほど時間もかからず、無事入国審査は完了しました。

しかし、このコロナ禍で世界は確かに一変しました。
感染拡大を防ぐためとはいえ、人々の往来は明らかに大きな制限を受けています。
ヒトの移動を伴わない生活様式が本当に根付いてしまうのかもしれません。

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言語活用能力 [日記・雑感]


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有能と有能でないことの、違いを生む違いについてです。

様々な原因があろうかと思います。
しかし、そのなかでも何か一つを取り上げるとしたら。

それはひょっとしたら、言語能力ではないかとふいと考えました。
もっと具体的にいうと、
・対話相手の意図を正しく理解すること
・自分の考えや相手の考えをニュアンスの違いまで区別できるように、
 豊富な語彙を持つこと
・その結果、自分の考えを適切に表現できること
の三点です。

自分の勝手な思い込みで相手の言葉を解釈したり、独善的な言辞を善意のもとに紡ぎ出す。
人によって定義が異なる言葉や概念を不用意に使い、誤解を生んだり、無用な混乱を生み出す。
言語は思考した結果をただ単に表現するにとどまらず、そもそも思考自体が使える
言語に制限を受ける。
つまり、大雑把な言語表現しか使えないとしたら、それは大雑把な思考しか生み出せない。

だからといって、言語活用能力は生まれつきの才能ではなく、訓練によって桁違いに
成長できる分野だとも考えています。
絶対音階のように、生得の資質によってできるものではなく、習慣的な訓練によって
習熟できる能力だからです。
オオカミ少年・オオカミ少女の例を挙げるまでもなく、人が社会の中で円滑に
コミュニケーションを行えるのは、家庭・社会における毎日の言語的実践的生活に
よってです。

さらに、誤解を恐れずに言ってしまえば、いわゆる組織内の仕事における能力は、
各個人の個性や個別的な特性にはさほど大きく依存していない。
だから、誰かが転勤や退職によって欠けてしまっても、すぐにほかの誰かが
その穴を埋めることができる。
似たような学歴・経歴の人間が後釜に据えられることが多いから当然と言えば
当然ですが、本質的な意味で基礎的な言語活用能力さえあれば、
大半の仕事は次の継承者が滞りなく遂行できる程度のものだからです。
逆に言うなら、私たちは組織の仕事にはそういうものを選んでいるとも言えます。
政治家には二世・三世がたくさん存在しますが、芸術家にはそうした事例はごく
少ないですものね。

では、言語活用能力を育成するためにはどうするのがよいか。

発言の正否ではなく、その論理的組み立てに焦点化することだと考えます。
なんとなくそう感じるから、ではなく、具体的な裏付けを伴った発言ができるか
どうか、です。

相手の表情に気圧されて「できます!」とその場しのぎで無責任に言ってしまう
ことがまずいのは当然ですが、
その際に「できますと言えるのは、どのような水準を超えるからなのか?」とか
「どの程度、その水準を達成できるのか?」とか「達成できた暁には、現状と
比較してどのような違いが生み出せるのか?」
など、具体的観点に及ぶ発言を自発的に行えるかどうか、などの観点を意識できるか
どうかだと思います。
裏付けとなる事項に関する不勉強や無知があって、その帰結としての結論に
首肯できなかったとしても、その組み立てが適切であったなら、率直に評価する。

これが人を育てる要諦かと考えます。


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成功のために共通すること [トレーダー]


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明けましておめでとうございます。

早速ですが、成功のために共通することです。

東洋経済 on line に実に興味深い記事が掲載されています。
トレーダーとして成功するのにも、共通すると強く共感しました。

山田 清機さんというノンフィクション作家の方が書いています。
1963年富山県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、鉄鋼メーカー、
出版社勤務を経て独立して作家として活躍されています。

この方は、かなり波瀾万丈の人生を送られていて、離婚の際子供の
親権もなくし、悪夢にうなされる夜を過ごしていたときの話です。

夜は眠れず、昼間は睡魔に襲われ、睡眠導入剤では効果がないので、
深酒に頼るようになった。
その夜も渋谷か赤坂あたりで酩酊状態になるまで飲んでいた。
終電を逃したので、一台のタクシーに乗り込む。

やがて、ドライバーが身の上話を始める・・・・・・・

-----------------------(以下引用)
「実は私、以前は会社の社長をやってましてね」

「へえ、なんの会社ですか」

「まあ、輸入関係なんですが、バブルがはじけましてね」

「バブルでやられましたか」

「やられました。取引先が飛んでしまったんです」

「飛びましたか」

「飛びました」

元社長はその後しばらく、黙ってハンドルを握っていた。私には経営のことなど、わかりはしない。「飛ぶ」という言葉が「倒産」を意味するのか「逃亡」を意味するのかも、はっきりとはわからなかった。

多摩川を渡り切ったあたりで、元社長が再び口を開いた。

「私の会社自体は悪くなかった。まったく悪くなかった。順調に行っていたんです。私は経営者としてはね、よくやっていたんです。相手が飛んじゃっただけで、私の会社はまったく順調だったんですよ」

「ああ、そこの床屋の先で止めてください」

料金を払うとき、元社長はルームライトをつけてくれた。礼を言って降りようとすると、元社長が大きな声を出した。

「旦那、ちょっと待ってくれよ、これを見てくれよ」

取り出したのは、分厚い大学ノートだった。

「いいですか、一番左が日付。次が乗せた時刻と場所。その次が降ろした場所。次が運賃、そしてお客さんがどういう職業だったか。私はこれをね、毎回、全部記録しているんです。そして分析しているんです。分析して、いいお客さんを乗せるためには、いつどこへ行けばいいかを毎日毎日考えて走ってる。だから、営業所でトップなんです。いつもトップの成績なんですよ。わかりますか、旦那」

------------------------(引用 ここまで)

成功しているトレーダーとまったく同じですね。

重要なのは、誰かが記録・分析したデータを流用はせず、自分自身で記録・
分析している点です。

自分でやっているからこそ、その行動に自分の時間を費やす決断ができるのです。

他人がちょこっと教えてくれたうまい話に、大枚の金銭や自分の人生を賭ける
決断などできるはずがありません。

何より、それが仮に有益なノウハウであったとしても、それを適切に活用する
にはそれなりのスキルが必要です。

「知っている」と「できる」は全くの別物です。

世の中には、「やりかたを知っているが、そのとおり実行できない」ことが
たくさんあります。というより、およそ職業として成り立っているものは、
ほとんどそういう性質を備えています。

例えば、トレードの一番の基本は、「安く買い、高く売る」と「高く売り、
安く買い戻す」です。
具体的に言うと、押し目で買う、戻り高値で売る、です。

たいていのトレーダーは、リアルトレードになると、これをあっさりと
忘れます。
そりゃあ、勝てるわけありません。笑

ところが、成功しているトレーダーの売買履歴を見ると、彼らはこの基本に
極めて忠実です。
早く、そして正確に「知識通りにできるスキル」を持っています。
しかも、いちいち意識せずとも、ほとんど自動的にそれができます。
たしかにテニスや卓球の試合を見ていても、彼らの動きは明らかに反射的です。

わたしたちが自動車の免許を取るときに同じ体験をしていますよね。
まず最初にエンジンのかけ方やアクセルとブレーキの踏み方、一昔前なら
クラッチを操作してギアチェンジするなどの知識を教わります。
そしておっかなびっくり車を発進させます。

自動車学校のあの短い道路を周回させるだけでも、たいへんな緊張です。笑
一つ一つの操作を意識的に行うのですから、当然です。

次には、交通法規を遵守しながら、これらの操作を行い、周囲の交通を
妨げないように走る学習をします。路上教習です。

やがて、自動車学校を卒業し、免許を取得し、いつの間に何も考えずとも
円滑なドライブができるようになる・・・・・・・・

すなわち、やり方を知るというのは自動車学校の第一段階に過ぎません。
その後に、自動化への長い、長い、練習の過程があります。

トレーダーとしてうまくいかないのには、必ずその原因があります。
なぜうまくいかないのかを自分自身で分析する必要があります。
これは各個人ごとに異なるからです。
これを解決できるのは自分だけです。

野球やゴルフ、テニスなどをする人はすぐに理解していただけると
思いますが、スイートスポットに当たったときのあの感触は、経験した
人間以外に説明しようがありません。
あの感触を高い確率で再現できるようになるには、それを意図した練習が
必要です。



もっと詳しく言うならば、

1.具体的な弱点を抽出し、それに特化した練習を行う

2.うまくできなかった点について、徹底的にフィードバックをもらう
  (自分自身で行うか、他人にやってもらうかの2つ方法はあります。他人に
   やってもらう方がもちろん容易です。本来なら詳しく書きたいところです。
   それはまた次の機会に。)

3.できるまでそれに特化して反復練習を継続する

以上、3点です。


目指すべき水準と現状の違いを、具体的な観点で明確に言語化し、
それを埋める練習を行うわけです。
恐ろしく地味な作業です。

自動車運転のように、たいていの人間ができるスキルでさえ、特に
考えずに自動的に安全運転ができるようになるのに数年という時間が
かかるのですから、トレードのようにわずかな人間しか成功できない
世界では並大抵の努力はほとんど徒労に終わります・・・・・

しかし、オリンピック選手のように世界でトップ3に入らないとメダリストに
なれないのとは異なり、上位5%に食い込めば立派な成功者です。
40人学級の生徒の中で、上位2人に入ればいいのです。
しかもです。学校時代を思い出せば分かるとおり、勉強にまともに取り組んで
いるやつなんて、せいぜい5人~6人です。あとのやつは試験のたびに
泥縄的なやっつけ勉強でしのいでいる程度です。

オリンピック選手よりうんとゆるいのですから、決して無理ではありません。
自分自身の努力で変えることができるのですから、やってみる価値はあります。


それにしても、この山田清機さんの「東京タクシードライバー (朝日文庫)」と
いう本、評判がいいですね。文章がいいですもの。







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