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成功のために共通すること [トレーダー]


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明けましておめでとうございます。

早速ですが、成功のために共通することです。

東洋経済 on line に実に興味深い記事が掲載されています。
トレーダーとして成功するのにも、共通すると強く共感しました。

山田 清機さんというノンフィクション作家の方が書いています。
1963年富山県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、鉄鋼メーカー、
出版社勤務を経て独立して作家として活躍されています。

この方は、かなり波瀾万丈の人生を送られていて、離婚の際子供の
親権もなくし、悪夢にうなされる夜を過ごしていたときの話です。

夜は眠れず、昼間は睡魔に襲われ、睡眠導入剤では効果がないので、
深酒に頼るようになった。
その夜も渋谷か赤坂あたりで酩酊状態になるまで飲んでいた。
終電を逃したので、一台のタクシーに乗り込む。

やがて、ドライバーが身の上話を始める・・・・・・・

-----------------------(以下引用)
「実は私、以前は会社の社長をやってましてね」

「へえ、なんの会社ですか」

「まあ、輸入関係なんですが、バブルがはじけましてね」

「バブルでやられましたか」

「やられました。取引先が飛んでしまったんです」

「飛びましたか」

「飛びました」

元社長はその後しばらく、黙ってハンドルを握っていた。私には経営のことなど、わかりはしない。「飛ぶ」という言葉が「倒産」を意味するのか「逃亡」を意味するのかも、はっきりとはわからなかった。

多摩川を渡り切ったあたりで、元社長が再び口を開いた。

「私の会社自体は悪くなかった。まったく悪くなかった。順調に行っていたんです。私は経営者としてはね、よくやっていたんです。相手が飛んじゃっただけで、私の会社はまったく順調だったんですよ」

「ああ、そこの床屋の先で止めてください」

料金を払うとき、元社長はルームライトをつけてくれた。礼を言って降りようとすると、元社長が大きな声を出した。

「旦那、ちょっと待ってくれよ、これを見てくれよ」

取り出したのは、分厚い大学ノートだった。

「いいですか、一番左が日付。次が乗せた時刻と場所。その次が降ろした場所。次が運賃、そしてお客さんがどういう職業だったか。私はこれをね、毎回、全部記録しているんです。そして分析しているんです。分析して、いいお客さんを乗せるためには、いつどこへ行けばいいかを毎日毎日考えて走ってる。だから、営業所でトップなんです。いつもトップの成績なんですよ。わかりますか、旦那」

------------------------(引用 ここまで)

成功しているトレーダーとまったく同じですね。

重要なのは、誰かが記録・分析したデータを流用はせず、自分自身で記録・
分析している点です。

自分でやっているからこそ、その行動に自分の時間を費やす決断ができるのです。

他人がちょこっと教えてくれたうまい話に、大枚の金銭や自分の人生を賭ける
決断などできるはずがありません。

何より、それが仮に有益なノウハウであったとしても、それを適切に活用する
にはそれなりのスキルが必要です。

「知っている」と「できる」は全くの別物です。

世の中には、「やりかたを知っているが、そのとおり実行できない」ことが
たくさんあります。というより、およそ職業として成り立っているものは、
ほとんどそういう性質を備えています。

例えば、トレードの一番の基本は、「安く買い、高く売る」と「高く売り、
安く買い戻す」です。
具体的に言うと、押し目で買う、戻り高値で売る、です。

たいていのトレーダーは、リアルトレードになると、これをあっさりと
忘れます。
そりゃあ、勝てるわけありません。笑

ところが、成功しているトレーダーの売買履歴を見ると、彼らはこの基本に
極めて忠実です。
早く、そして正確に「知識通りにできるスキル」を持っています。
しかも、いちいち意識せずとも、ほとんど自動的にそれができます。
たしかにテニスや卓球の試合を見ていても、彼らの動きは明らかに反射的です。

わたしたちが自動車の免許を取るときに同じ体験をしていますよね。
まず最初にエンジンのかけ方やアクセルとブレーキの踏み方、一昔前なら
クラッチを操作してギアチェンジするなどの知識を教わります。
そしておっかなびっくり車を発進させます。

自動車学校のあの短い道路を周回させるだけでも、たいへんな緊張です。笑
一つ一つの操作を意識的に行うのですから、当然です。

次には、交通法規を遵守しながら、これらの操作を行い、周囲の交通を
妨げないように走る学習をします。路上教習です。

やがて、自動車学校を卒業し、免許を取得し、いつの間に何も考えずとも
円滑なドライブができるようになる・・・・・・・・

すなわち、やり方を知るというのは自動車学校の第一段階に過ぎません。
その後に、自動化への長い、長い、練習の過程があります。

トレーダーとしてうまくいかないのには、必ずその原因があります。
なぜうまくいかないのかを自分自身で分析する必要があります。
これは各個人ごとに異なるからです。
これを解決できるのは自分だけです。

野球やゴルフ、テニスなどをする人はすぐに理解していただけると
思いますが、スイートスポットに当たったときのあの感触は、経験した
人間以外に説明しようがありません。
あの感触を高い確率で再現できるようになるには、それを意図した練習が
必要です。



もっと詳しく言うならば、

1.具体的な弱点を抽出し、それに特化した練習を行う

2.うまくできなかった点について、徹底的にフィードバックをもらう
  (自分自身で行うか、他人にやってもらうかの2つ方法はあります。他人に
   やってもらう方がもちろん容易です。本来なら詳しく書きたいところです。
   それはまた次の機会に。)

3.できるまでそれに特化して反復練習を継続する

以上、3点です。


目指すべき水準と現状の違いを、具体的な観点で明確に言語化し、
それを埋める練習を行うわけです。
恐ろしく地味な作業です。

自動車運転のように、たいていの人間ができるスキルでさえ、特に
考えずに自動的に安全運転ができるようになるのに数年という時間が
かかるのですから、トレードのようにわずかな人間しか成功できない
世界では並大抵の努力はほとんど徒労に終わります・・・・・

しかし、オリンピック選手のように世界でトップ3に入らないとメダリストに
なれないのとは異なり、上位5%に食い込めば立派な成功者です。
40人学級の生徒の中で、上位2人に入ればいいのです。
しかもです。学校時代を思い出せば分かるとおり、勉強にまともに取り組んで
いるやつなんて、せいぜい5人~6人です。あとのやつは試験のたびに
泥縄的なやっつけ勉強でしのいでいる程度です。

オリンピック選手よりうんとゆるいのですから、決して無理ではありません。
自分自身の努力で変えることができるのですから、やってみる価値はあります。


それにしても、この山田清機さんの「東京タクシードライバー (朝日文庫)」と
いう本、評判がいいですね。文章がいいですもの。







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