勝てるトレーダー 2 [トレーダー]
スポンサードリンク
例えば、
「相場がこう動いたら、自分はこうする。すると、こういう展開の後、
利益がこう生まれる。」
とか、
「相場がこう動いたら、自分にとっては逆目の動きなので、損失になる可能性が
高い。その場合には、損失を確定していったん撤退する。もしくは、事前に利益を
削りトントンで撤退する。」
というようなものです。
概念としては非常にシンプルですが、重要なのは具体的な数値や場面に落とし込んだ
対応策を事前に決定していることです。
では、どうするか?
勝っているトレーダーは、みんなそれぞれ自分の型を持っていますので、
一概には言えないのですが、もっとも基本的な型は次のものです。
相場とは、上がるか下がるか持ち合うかの3つだけです。
これらへの対応ができればいいだけです。
もちろん、だからといっていつも勝てるわけでないことは言うまでもありません。
これはあくまでも基本形であり、実際には下図のような先を見越した
ルーティーンを伴うのが現実的です。
未来1に関しては、上の図と同じです。
重要なのは、その後です。
自分が選択した行動の後、相場の動きに合わせて次はどうするか、行動をあらかじめ 決めておくことです。
これこそが、もっとも重要な点です。
具体的に言うと、下落する可能性が高いと判断して、たとえば21000Callを売ったと
します。
つまり、未来1に関して、「下落」をメインシナリオとして選択し、それに適した
行動を取ったことになります。
そして、実際に下がりました。メインシナリオが実現したことになります。
上にも述べましたように、重要なのは次の行動をあらかじめ決めておくことです。
C1,C2,C3が実現したときに、自分がどうするのかを具体的に決めておくことです。
たとえば、その後C1のように上昇してしまったら、損切りが必要になる
かもしれません。
C1がどれくらいの値位置まで上昇したら切るのか、あるいはCall自体の価格で
切るのかをあらかじめ決めておきます。
また、その反発が損切りするほどでなかったり、持ちあいに移行したら
Call売りをホールドですが、それはC1もしくはC2ですね。
さらに、続落するというのがC3です。そのときは、21000Call売りを決済して、
20250Call売りに乗り換えるという判断も想定できます。
もし、下落幅が大きく急激であれば、反発を見越して、Call買い+Call売りを
時間差で(あるいは同時に)組み合わせるのも一つの方策です。
上記の説明は、メインシナリオの「下落」が実現した場合ですが、当然ながら
メインシナリオが実現しないこともたびたびです。
AやBが実現した場合の備えも、上記と同じく必要なのは言うまでもありません。
面倒かもしれませんが、同じように準備します。
これらがすなわち、先を見越したルーティンです。
どんな具体的対応策を講じるのか決めるのが最初は難しいかもしれません。
しかし、よい方法があります。
勘のいい方はもうお気づきかと思います。
勝っているトレーダーの売買履歴を整理することで簡単にその方法は
見つかります。
勝ち方・負け方を分類した一覧表があれば、過去においてどのような対応を
してきたかがわかりますものね。
ただし、難しい問題があります。
どれをメインシナリオにすえるのかの判断基準であったり、どんな具体的
対応策を実行するかの基準です。
勝っているトレーダーの履歴を見ても、残念ながら画一的な基準はありません。
こればかりは多くの相場を見て、体感して、覚えていくしかありません。
あるいは、勝っているトレーダーの履歴をしっかりと読み込んで、元の履歴を
目にすることなく、紙上に再現する訓練をするのがよいと思います。
将棋やチェスの棋譜を盤面に一手ずつ並べていくのと同じです。
やってみるとわかりますが、かなりきついです。
労力としてたいへんだというのは当然ですが、
「ええ!ここでこんなことをするの?!」
なんていう、今の自分では許容できない判断がけっこうたくさんあるからです。
いくら勝っている人の思考を身につけるためだからといっても、耐えられるか
どうかとなると別問題ですからね。
A 精神的になじめなくても、ついていく。
B 自分なりにアレンジする。
C 諦めて他の人を探す
このどれかを選択することになります。
自分はAを選んだつもりでしたが、結果的にはBになっています。
完全コピーというのは、意図しても達成するのは難しいです。
しかし、最初から安易にBを選んでいたら、うまくいったとは思えないのです。
(勝っている人がやらないことは、やらない。これも重要ですよね。)
ただ、こういう葛藤自体がトレードの難しい部分なので、それを集中的に
訓練できるメリットは大きいと感じています。
お金を失うことなく、経験値を高める方法は、ほかにあまりありませんからね。
このあたりのリアルな事情は、やってみないことにはわかりにくいので
深入りは避けます。
ご興味があったら、ご自身で試してみることをおすすめします。
1.過去の事例(シナリオ)研究 → 勉強 でこなす
2.実際の相場への適用 → 経験 による判断=腹を決める
こんな図式が成り立つと考えます。
また、こうしたシナリオ作成は実はメンタルの強化に直接つながります。
トレードにおけるメンタルは、次の2つを満たすことで維持できるからです。
1.状況を把握できる
2.どうなっても対処できる
上述のように、あらゆる可能性を想定し、それら一つ一つに具体的対応策を
講じるルーティンを実施していれば、想定外のことは原則として起こりません。
特別なメンタルトレーニングの効用を否定するつもりはありませんが、
「自分は何があっても対処できる」心から思えるならば、落ち着いたメンタルは
維持できるものです。
タグ:勝てるトレーダー
Facebook コメント