感情のコントロール 9 [トレーダー]
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チェコのシュコダというメーカーの車でした。たしかファビアという名前だった
ような気がします。フォルクルワーゲンと関連があるらしく、たいへんよく
似ていました。
キーを受け取り、乗り出したとき、いきなりエンストしました。
クラッチのつなぎ方が悪かったのかと思い、丁寧につないで発進しました。
空港を出て最初の交差点でのあの光景は今でも忘れられません。
信号が青になったので、出発しようとしました。
しかし、エンスト・・・・・・
あわててエンジンをかけたが、再びエンスト。
このあたりで後方からクラクションの嵐・・・・・
そして、三度目のエンスト。
後続車が次々と追い越して行ってしまいました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
真っ白になった頭のまま、赤に変わった信号をしばし呆然と眺めました。
逃げ出したい気持ちでしたが、とにかく、この交差点を通過する以外に
選択肢はありません。
シフトレバーの頭を目視でしっかり確認し、1速ギアに入れました。
「悪夢の交差点」を通過後、近くのスーパーの駐車場で休憩しました。
空港出発後、たぶん、10分も経ってはいません。
あれは、これまでの人生で一番長い10分間だったと思います。
そして、助手席にいた妻はさらにいたたまれない思いだったに違いありません。
それでいて、悲鳴一つあげずにじっとしていて、また、私を責める言葉もなく、
気持ちが落ち着くと同時に感じたのは、妻への感謝でした。
あとで尋ねたところ、両手で必死に口を押さえていたとのこと。 苦笑
もし、ギャアギャアと大声を出したら、さらに悪いことになりそう。
だったら、とにかく、黙っていよう。
よく、我慢してくれたと思います。 m(_ _ )m
駐車場で二人して空を眺めたり、アスファルトの上を歩いたり、深呼吸を
したりしました。
「地面の上を歩くのって、ほっとするね」とつぶやかれたときには、強く
共感しました。 笑
トラブルの誘因としてまずあげられるのは、このマニュアルミッションの
特性でした。図のようなシフトパターンでしたので、間違ってリバースに入れて
しまうのが怖くて、しっかりと左に寄せなかったので、1速に入れたつもりが
3速に入ってしまったのです。そりゃあ、エンストするわ。
そして、リバースはシフトノブを強く上から下に押し込んで入れるように
なっていました。だから、ただ左に強く寄せただけでは入らないのです。
スーパーの駐車場で発進、停止を練習しました。
相当力を入れないと、1速に入りにくいことが分かりました。
空港を出るときに発進できたのは、クラッチを丁寧につないだので、
3速でも何とかなっただけでした。
仕組みについて納得できたので、ドライブを再開です。
こんなに力を入れなければならない車は初めてです。
クラッチも重かったし、ジムで筋トレをやっているようなものです。
世界は広い。いろんな車がある。
(ちなみに、オートマチックのレンタカーもあるのですが、けっこう高いです。
ヨーロッパのユーザーは今でも大多数がマニュアル派なのです。
おのずとオートマチックの設定は高級車に偏っています。
また、早めに予約しておかないと数が少ないので、すぐになくなります。
特に観光シーズンは顕著です。)
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