SSブログ

乗り継ぎ失敗の顛末 3 [旅行]


スポンサードリンク

目が覚めたのは、午前8時40分だった。

遮光カーテンの隙間から入る朝日で、気がついた。
自分がどこにいるのか、わからなかった。
予定外の宿泊だったから、自分の境遇がうまく受け入れられなかったのだろう。

すぐに簡単に身支度を調えて、朝食のレストランに向かった。
入り口でサインを求められた。

21ユーロだった。
宿泊料76ユーロのホテルとしては、決して安くない。
しかし、腹は減っている。
昨夜はビールを飲んだだけで、何も食べていないのだ。

入り口の係は、わたしが日本人だと気づくと、「おはようございます」と
挨拶してくれた。
さすが日本人が多い都市である。
慣れている。

IMG_4840_R.JPG

IMG_4834_R.JPG

ごく普通のビュッフェであった。
オムレツもつくってくれたが、特筆するほどではない。
横浜ニューグランドのオムレツが懐かしくなった。
あれはうまい。

1時間ほどかけてゆっくりと食事をして、部屋に戻った。
それから、やはりゆっくりと風呂に浸かった。
温かい湯に浸かるのは、本当にうれしい。

荷造りをしてチェックアウトをしたのは、正午きっかりだった。

フライトは、20:00
余裕をみて荷物のドロップオフをしたとしても、18:00で十分だろう。
その前にオーストリア航空のカウンターに行って、宿泊費やタクシー代の
交渉をする。
となると、待ち時間を含めて、16:00に着いていれば余裕だろう。
暇なときには、ビールを飲みながら、kindleでも読んでいればいい。

そんな胸算用をして、午後はホテルのロビーでのんびりと読書をした。
「市場は物理法則で動く」 マーク・ブキャナン 白揚社 である。
ロードス島のビーチで読んでいたが、厚い書籍なので途中だったのだ。

このホテルの場合、ロビーではコーヒーやお茶が無料なので、居心地もいい。
位置的に宿泊客以外あまり出入りしないホテルらしく、鷹揚である。


ほどよい頃に、タクシーを呼んでもらった。
空港まではやはり12ユーロであった。
さすが先進国は途上国とは違う。
きちんとメーター通りの請求である。
気持ち分、チップをのせて支払った。

IMG_4847_R.JPG

空港では、まず、オーストリア航空のカウンターに向かった。
そして、昨日の経緯を話した。
搭乗券を提示したところ、昨日の遅延を係員はすぐに確認できた。

これで請求についても滞りなく手続きが出来ると思った。

しかし、である。

「このカウンターは、オーストリア航空のチケットは扱っているが、
もともとはルフトハンザが委託を受けて処理しているだけだ。
こうした請求はオーストリア航空のカウンターでないと、できない。」

笑顔ではっきりと言い渡された。

では、そのカウンターはどこにあるのかと問うと、この近くではウィーンだと
言われた。
もちろん、直接行かなくても、電話かネット上の問い合わせフォームから
連絡を取ればそれでも大丈夫なはずだ、とも付け加えた。

どっと、疲れがこみ上げてきたが、どうしようもない。
とにかくありがとう、と礼を言って、ANAのカウンターに向かった。
少し早いが、すでにチェックインが始まっているのを先ほど見かけていた。

ANAの係員に尋ねると、請求はやはりオーストリア航空に直接行う必要が
あるとのことだった。

これから乗る帰国便が成田着だったので、そのときに成田にあるオーストリア航空の
カウンターで手続きが出来るかどうかを調べてもらった。
しかし、NH210が到着する頃には、カウンターには誰もいないという。
つまり、出発便の仕事が完了すると、カウンターは基本的に無人になるらしい。

したがって、ネット上の問い合わせフォームを通して、搭乗券やホテル・タクシーの
領収書をアップするしか方法はないのだ。

係員は丁寧にいろいろと教えてくれた。
それをまとめると、次のようになる。


(遅延のとき)
・遅延があったとき、原則として遅延を起こした航空会社が次のフライトの手配を
 してくれる。

・レガシーキャリアならば、原則として宿泊の手配もやってくれる。
 つまり、自分で手配したり、請求手続きも不要である。

・しかし、今回のように、もはや出発便がないような時間帯に到着した場合、
 次のフライトを確保するためには、自分でオーストリア航空に電話をかけるか、
 わたしがやったようにANAに電話をする必要がある。
 翌日、カウンターに出向いても悪くないが、座席に余裕のない便の場合、翌日では
 取れないことがある。

・請求手続きは、ネットを通して行う航空会社が非常に多い。非常に面倒である。


というようなものだった。

個人旅行のウィークポイントが如実に表れていると思った。

遅延があった場合でも、航空会社の職員がカウンターにいる時間であれば
まだいい。
しかし、今回のようにその時間からずれてしまったときには、対応は全部
個人が負わなければならないのだ。

添乗員がついているツアーであれば、こんな苦労はしなくてもすむ。
多少空港で待たされるであろうが、ビールでも飲んで愚痴を言っていればいい。

しかも今回、ANAでも処理できたが、これが外国の航空会社だったなら前夜に
速やかに手続きをしたいとなったら、英語で電話をしないといけないのだ。
無理ならば、翌日カウンターに行くしかない。

こうした負担はたいへんに大きい。

また、やはり英語が出来ないとたいへんに不便なのである。
個人旅行を楽しもうというみなさん、英語はしっかり勉強しましょう。(笑)
わたしも、月並みだが、さらなるブラッシュアップの必要性を感じた。

IMG_4849_R.JPG
nice!(2) 
共通テーマ:マネー

nice! 2

Facebook コメント

乗り継ぎ失敗の顛末 28月2日先物 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。