散水車 [旅行]
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街歩きをしていると、散水車に出会った。
ここのところ、ウィーンは天候に恵まれて連日28℃前後まで気温が
上がっている。
時折、積乱雲が発達することもあるけれど、夕立にまでなることはなくて、
ただひたすらに暑い。
街路樹だけは青々と元気よく茂っているので、特に気にも留めていなかったが、
こんな営みが支えていたのだとあらためて知った。
誰かの仕事が今を支えている、なんてCMを聞いた覚えがあるが、
たしかにその通りだ。
散水車が日本のイセキのものだったから、何となく親近感を覚えて眺めていたら、
作業をしている彼が話しかけてきた。
「日本人か?」
「そうか! そんな気がしたよ」
「おれの兄弟は、日本で働いている」
お互いに上手ではない英語なのでぎくしゃくはしていたが、こんなやりとりだったと
思う。
こんなときには
「もう少しドイツ語や英語で、上手にコミュニケーションが取れたら楽しいだろうなあ」
と痛感した。
彼もおしゃべりしたかったみたいだけど、使い慣れない英語ではもどかしかったらしい。
そんな思いを読み取りあって、ほんの数分ほどでサヨナラをした。
たまたま出会って、ちょっとしたやり取りをする。
人生の中ではどうってことのない時間だけど、何か楽しい。
そんな時間を持つには、いろいろな言葉を話せるに越したことはない。
でも、すべての夢をかなえるには人生はあまりに短い。
だから、彼もわたしも、もっと優先度が高いと思うことがらに、これからも時間を費やして
いくのだろう。
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