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トレード手法について [相場観]


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友人から届いたメールですが、非常に興味深かったので転載します。

> マーケットはまさに予測不可能だから
> そして、その時々に適合するものも
>
> ある時は適合し、ある時は適合しない
> すべてに適用する聖杯はないんだろう。
>
> というよりは、存在しないんだと思う。
> そんな状況での共通項は自分というフィルター
>
> もちろん、それはデータの積み重ねによるよすがであったり
> 訓練の積み重ねによる直観力のなせるわざであったりするんだろうとおもう。


重要な認識が2点あります。

まず、あらゆる相場状況で利益を上げられるような手法はないと
いうことです。
いつも一定の手順を繰り返していけば儲かるほど、相場の世界は
単純ではないです。

もし、そんな手法が存在しているのならば、それが漏洩するのもすぐでしょうし、
漏洩を防いだとしても世界中でもっとも優秀な人たちが日夜を分かたず研究して
いるのです。
独自のプロセスをたどって、その「聖杯」に到達しているはずです。
科学の世界で言われる「オートポイエーシス」(同時発見)です。 ※

そうなればあっという間にその手法では儲からなくなるわけです。

つまり、存在しようがするまいが、同じ結果になる。
皮肉な話です。 笑

HFTが現在それにもっとも近い位置にいるように言われることもありますが、
同種のアルゴリズム同士の戦いになっていて、決定的に優位なものが存在する
わけでもなさそうです。当然と言えば、当然です。


2点目です。

では、どうするか。

採用している手法の特徴を把握することが大切です。
どのようなときに勝ちやすく、どのようなときに負けやすいのか等熟知することです。

個別場面をきちんとデータとして収集して、それらを具体的に分析・類別・考察します。
長く続けていれば、自然に「勘」として身についてもきますが、データとして裏付けを持つか
どうかがきわめて重要です。

「自分」というフィルターも、いわゆるディープラーニングに似ていますよね。

また、「勘」だけでは、大きめの資金を投入できない原因にもなります。


さらに、複数のトレードを行うのも悪くありません。

225オプションでセータをねらうとしたら、225先物も組み合わせてトレンド相場への対応も
図るなどすると、全体のパフォーマンスは向上します。

単純に、相関関係のないトレードを行うのも効果的です。
どれかが損失を出しても、どれかが利益を上げてくれますから、穏やかな
気持ちでいられます。笑

複数種類のマーケットを監視するのは負担が重いように最初は思えますが、
やってみるとさほどではありません。
(もちろん、一つもまともに稼げないうちからいろいろなトレードに風呂敷を広げるのは
無茶ですが。)

トレードの難しさは、トレード一般の本質に存在するのであり、個々のマーケットの
違いを学習するのはわりと容易だからです。



そして、本日はあまり詳しく書けませんが、手法には相場状況に合わせた
アップデートが欠かせません。
225先物で、一時期ダウ逆張りが効果的な時代がありましたが、今はかつての
ような成績は期待できません。

いろいろなトレード商材に、「マーケットの本質をとらえた永続的な手法」などと
うたっているものは多いですが、その商材自体の質が問われるのと同時に、
得意とする相場が変質してしまえば、効力が失われることも理解しておく必要が
あります。
(チャートリーディングが有効であるかどうかは別として、仮に使用するのであれば、
「直近の上抜けで買った人たちは、この下落に耐えているのだろうな。
ロスカットラインはこのあたりだろう。だとしたら、投げが多く出てくるのは、きっと
このあたりだろう」などと、心理までいくつかシナリオをたてられると、効果的だと
よく言われています。そこまで深く活用していないまま、軽く捨て去るのもどうかと
思います。その人の力量ですね。)

要するに、その手法が効果的な時代であっても、うまく機能する状況かどうかで
成績は変わりますし、よってたつところの基盤が変質してしまえば、機能しにくく
なるのです。

一度稼げるようになっても、常に学習・研究を継続しなければならないものと覚悟した
方がよさそうです。
トレーダーも企業と同じで、泳ぎ続けないと呼吸困難になって死んでしまうある種の
魚みたいなものと言っていいかもしれません。
これも目新しい認識ではないですね。






※ 村上陽一郎の『新しい科学論』(講談社ブルーバックス)

科学史において、「期せずして同じ内容の発見が、お互いに連絡も競争関係もない
何人かの別々の人びとによって、偶然に、同じ時期に行われる、ということがよくある」
という現象を同時発見と呼んでいます。

この本では、ダーウィンとA・R・ウォレスがほぼ同時に進化論を着想したこと、
エネルギー保存則の発見を巡るジュール、マイヤー、ヘルムホルツの争い、微分法を
めぐるニュートンとライプニッツの論争などがあげられています。

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