確率的な事象 (補足) [トレーダー]
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>これは、負けトレードが実際には手法とは無関係な、ポジポジ病による結果であることも
>無残にもさらけ出しました。 苦笑
もちろん、負けトレードがすべて手法を逸脱したトレードだけだったわけではありません。
むしろ、手法通りにやって、確率的な事象として負けただけの場合の方が圧倒的に
多いです。
しかし、ここに人間特有の問題が潜んでいます。
すべてのトレード結果に、勝ったならば勝てた原因、負けたならば負けた原因を特定したく
なるのです。
おそらく人間の脳の特性に関わる現象ではないかと思われます。
すべてについて、「自分は理解できる、認識できる」という状態を保ちたいのです。
そのために、無理矢理にでもチャートパターンの解釈を行うようになって、
「ここで三角持ち合いから下放れをする際に、いったん上に突き抜けている。
結果的にだましであったが、だましになりやすいパターンを突き詰めて分析してみよう」
というような分析を熱心な人はやりがちです。
しかし、これは袋小路におちいる危険と背中合わせの挑戦だということをわきまえていないと
迷いの森から出られなくなります。
値動きの結果は確率的な事象であることを理解した上で、採取したチャートを分析する
ことはきわめて重要です。要は、やり方次第です。
やっているうちに、この切り分けはだんだんわかってきます。
こればかりは概念として理解できただけではまったく役に立ちません。
「事件は現場で起きている」というやつですね。 笑
手法はここまで突き詰めてこそ有効に活用できます。
手法自体よりも、それを運用するスキルが重要だと考えるのも、こうしたことが背景にあります。
ビジョナリ・カンパニーの第4巻に参考になる記述があります。
この巻では、「自分の意志で偉大になる」ということで、第2章で「10X型リーダー」について
書かれています。
「狂信的規律」という概念のもとに、
1.行動の一貫性
2.実証的創造力
3.建設的パラノイア
4.レベル5野心
の4項目が述べられています。
2が該当します。
相場は複雑系の現象です。
できあいの手法を単純にあてはめて、継続的に勝ち続けられるほど甘くありません。
自らじかに観察して、実験を重ね、具体的事実と向かい合う必要があります。
優位性のある手法を適切に用いて、想定通り勝つときと、適切に用いているにも
かかわらず負ける場合があることを、データとして採取することが、確率的事象と
して、自分の脳に納得させる一つの方法だと考えています。
確率的事象という認識を持ち、現実の相場に寄り添う。
しかし、値動きに振り回されずに、一貫して優位性のある手法を実践する。
やりがいのある仕事です。
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