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トレードの根幹をなす思考法  1 [トレーダー]


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いよいよ、専業トレーダーとしての生活を始めた。
このブログを通して、自分の考えたこと、やっていることなどを記録していきたいと考えている。

今回から何回かに分けて、トレードの根幹をなす思考法について書こうと思う。

1.損大利小の心理
  
  マーケットに参加しているトレーダーのうち、利益を上げているのは5%ほどではないかとよくいわれている。実際、知り合いのなかにもトレードを行っている者はたくさんいるが、それで生計を立てるどころか、そもそもトータルで利益になっている者はごく少数である。

自分自身もまた、まったく利益が上がらない時期が続いたので、この数字には納得できる。
その時期の特徴として、「上がりそう」で買いエントリー、「下がりそう」で売りエントリーを行っていた。

いわば、感情エントリーをやっていたのだから、うまくいかないのは当然である。
と、今では当然と言えるが、当時はそうではなかった。

プロスペクト理論を知って、初めて合点がいった。


プロスペクト理論とは、簡単にまとめると次のような内容である。

ア  不確実な状況のなかでの意思決定モデルである。

イ  選択の結果、利益や損失が決定される。

ウ  上記のような環境の中で、ヒトはどのような選択をするのか記述するモデルである。


重要なのは、最適解を求めるのではなく、ヒトは現実にはどのような選択を行いやすいのかをモデル化しようというものである。

ヒトの基本的な特性を表すものとして、よく引用されるのが次のモデルである。


(1) どちらを選びますか?

  選択肢 A    ・1000万円が無条件で手に入る。

  選択肢 B    ・コインを投げ、表が出たら2000万円が手に入るが、裏が出たら何も手に入らない。


(2) あなたは2000万円の負債を抱えているものとする。そのときに以下の選択肢が提示されたとする。

  選択肢 A    ・無条件で負債が1000万円減額され、負債総額が1000万になる。

  選択肢 B    ・コインを投げ、表が出たら負債が全額免除されるが、裏が出たらそのまま2000万円となる。


(1)は、どちらの期待値も1000万円であるが、一般的にはAを選択するヒトが多いとされている。

(2)も、いずれの期待値も-1000万円であるが、Bを選択するヒトが多いとされている。
注目すべきは、(1)でAを選択した者も大部分は、Bを選択するとデータにより実証されていることである。


この結果から分かることは、ヒトは目の前に利益を入手できるチャンスがあるときには、その利益を逸してしまうリスクはできるだけ回避したいということ、そして、損失を目の前にすると、損失の実現そのものを可能な限り回避したいという特性を持っているということである。

要するに、利益は小さくても早く手にしたいし、どうせ損失になりそうならば、それがチャラになる可能性に賭けてみたい。そんな特徴をヒトは持っているということである。

これが損大利小の原理となっている。

( 次回に続く )

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