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AERAの驚くべき記事 [日記・雑感]


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先日のプリペイドsimについての後日談がありましたので、
それを書こうと思ったのですが、実にびっくりするとんでも記事が
AERAに出ましたので、それについて。

以下引用
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戦後の日本は戦争の反省に基づき、いかなる誹謗中傷を受けようとも、
国連、WTOなどの国際協議機関には申し立てても、特定の国に制裁を
加えるようなことはしてきませんでした。中国や韓国に対してもそうですし、
クジラなんかで世界中から非難されても、不買運動なんて起こしたことも
ない国です。

 つまり、日本という国は何を言われても何をされてもじっと耐える国だった
と言ってもいいと思います。これを日本外交の弱腰、という人もいますが、
私のように世界中でビジネスをしている人間の感覚からすると大分違います。
戦争紛争に明け暮れるアラブ諸国やパレスチナなど、特に強国の圧力に常に
さらされる発展途上国の人々はこの「報復しない国」をすごく高く評価して
きました。国際史上こんな国はなかった、日本だけは安心して付き合って
いい国だ、というわけですね。これはまさに「日本というブランド」なのです。

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引用ここまで
https://dot.asahi.com/aera/2019071800049.html?page=1


いやはや、驚いたものですね!
まともな大人が言える話ではありません。

ネット上ではたいへんな反応があるようです。

まあ、感情的に「韓国、けしからん!」というのが蔓延していますから、
それも輪をかけていますよね。

わたしも気持ちの上ではそれに同感できなくもないですが、ちょっと別の
切り口があります。



ギバー、テイカー、マッチャーという概念があります。
アダム・グランドさんの『GIVE&TAKE』で提唱されたものです。

定義は、次の通りです。

ギバー・・・人に惜しみなく与える人。

テイカー・・・真っ先に自分の利益を優先させる人。与えるより受け取る
ことの方が多くなるように行動する人。愛想が良く気前が良いテイカーも
いる。長期的に見て自分がどれだけ受け取れるかで判断する。

マッチャー・・・損得のバランスを考える人。相手によって自分のスタンスを
変えていく。相手がギバーならギバーとして振る舞い。相手がテイカーなら
テイカーとして振る舞う。与える量と受け取る量の一致を図る。

これらをもっともパフォーマンスのいい順番に並べると、

1.ギバー
2.マッチャー
3.テイカー
4.ギバー

となるとのことです。

テイカーは、最初は自分が有利になる状況を作り出すのでパフォーマンスが
高いのですが、長期的に見た時に徐々に敬遠されていくのでパフォーマンスが
下がっていきます。

いわゆる「計算高い人」です。
そういう人たちは長い目で見ると、相手から見抜かれますよね。

マッチャーは相手によって行動を変えていくことによって、自分の仕事を
進めつつ、相手が手伝ったら自分も手伝う、自分が手伝ったら相手からの見返りを
期待するという形で関わることでパフォーマンスを維持しています。

1と4ですが、著者は次のように書いています。

”「自己犠牲型」か「他者志向型」の違いである。”

つまり、ギバーには2種類あるのです。

「自己犠牲型」の場合、テイカーの食物にされることが多いわけです。
説明するまでもないですよね。とうていやっていられません。

「他者志向型」には次のような説明をしています。

「他者志向型」の場合、こちらも最初はギバーとして与え続けるのですが、
相手がテイカーの場合、自分の関わり方をマッチャーに変更します。

これによって、自分が誰に与えるべきか、そして誰とは関わらない方がいいかを
選択します。

マッチャーとして振る舞うことで、自分が与えた分に対してテイカーから
何もない場合は、そこでギブをやめます。

自分の限られた時間とリソースを注ぐべき人に注ぐことで、信頼を構築しつつ
成果にも反映させることができるのです。

また、ギバーの行動原理は相手が喜ぶことという理由が多いので、ちゃんと
自分の行動の結果がわかるマッチャーかギバーと関わっている方が、エネルギーが
蓄えられ更に与えることができるので、どんどんパフォーマンスが高まっていくと
いう流れです。

さらに大きな特徴として、テイカーやマッチャーに多く見られる、限られたパイを
奪い合うという思考ではなく、全体のパイを拡大することに貢献するということが
あげられます。

国家間の援助にもつながることがすぐに想像できますよね。

発展途上国に援助を行う。
産業が発展する。
その国民所得が向上して、購買力も大きくなる。
進出した日本企業の収益も増える。
税金で行われた援助がまわりまわって、日本国民にも還元される。
しかも、対日感情もよくなる。

簡単に言うと、こういう流れです。

したがって、相手しだいなわけです。

さて、韓国問題です。

現状の韓国は残念ながら典型的なテイカーのタイプと言わざるを得ません。
かつてあれだけの経済援助を行い、今後一切の請求は行わないとした国家間の
約束をほごにしたのです。

そうであるならば、日本も国家としてはマッチャーとして相対するのが
もっとも合理的です。

政府には国益を第一に考えて一番合目的的な政策を推進しえもらいたいと
思っています。


補足
わたしは個人的に韓国料理は好きです。
東京の新大久保はもちろん、三河島のけっこうディープなエリアの食堂にも
よく足を運びました。
韓国人ばかりのお客さんから好奇の目で見られましたが、彼らも別に悪意が
あってのことでなく、そのあたりのことはすぐにわかりました。

韓国ドラマにはまったく興味はありませんが、好きな人たちがいるのは理解
できます。

こういう個人の趣味・嗜好と国家の政策は同一に考えるべきではないと
考えます。
※「創発」という概念にかかわる内容になってくるようです。
部分の性質の単純な総和にとどまらない特性が、全体として現れてくることを
このようにいいます。
つまり、個々の人間レベルの特性と、集団になったときの特性は質的に
まったく異なる場合があります。
かなり大きなテーマですので、詳しくはまた別の機会に。

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